新卒で透析クリニックに就職した看護師です。入社3週間でもう辞めたいです。

新卒の看護師です。お給料に惹かれて透析クリニックへ就職しましたが、もう既に後悔しています。
患者さんは優しいし、お給料はまだもらってませんが、悪くないと思います。

でも、休みが少ないし、朝は早いし、夜は遅い。
それに祝日も出勤しないといけないし、先輩も嫌なひとばっかりです。
自分が太いのに患者さんに自己管理しろだとか食べるなとか飲むなと言っていて、呆れます。
透析については勉強中ですが、水分管理や食事制限が大変なのは十分わかっているつもりです。
それでも、あまりにも患者さんが可愛そうです。
詰所では患者さんとかいないスタッフの悪口ばっかりだし、こっちがおかしくなりそう。

勉強することが多い割に、教えてくれる人がいないし、こんなところで何年も働いていたら普通の看護師として働けなくなりそうで嫌です。
今すぐ辞めていいですか?他の病院はこんな私を採用してくれるでしょうか。

今回は透析クリニックで働く新人看護師さんからのご相談です。

透析クリニックって新人看護師では考えられないような高給与な施設が多いですよね。

今回は私、にしいしずかと、元臨床工学技士で透析室勤務の経験が豊富なにしいのび太がお答えしますね!

ナースボックスからの回答

にしいしずか
こんにちは。
このお悩み、実は透析病院では頻繁に耳にします。
実際、私の働いていた病院でも、透析室の看護師さんって、厳しい方が多いんですよね。

私からは簡単に。
ご相談内容からみても、その病院では教育も不十分、患者様への対応も疑問がありますね。
職場環境としては決して良くないと思いますし、それが当たり前になる前に辞めるのがいいかと思います。

仲良くなった患者様との別れは寂しいかもしれませんが、早めの転職がいいですね。
一般的に最低3年は、、、!とか言いますが、むしろ最低3年は病棟や外来で働いてからでも良いんじゃないかな?と私は思います。

患者様のことを大切に思えるあなたなら、必ず就職できますし、立派な看護師になれますよ!

にしいのび太
こんにちはー。
次は僕がお答えしますね。

まず、休みが少ないことや、出勤が早い、終了が遅いというのは、透析治療の特性上仕方がないといえます。

もう辞めてもいい。という部分では先に回答したしずかと全く同じ意見です。転職しても十分やっていけると思います。

ただ、透析室で働いている方たちの名誉のために言わせてもらうと、少々厳しいことを患者様に言うのは仕方がない場合もあります。
検査結果をみながらガミガミ怒っているような場面もあったのかもしれませんが、患者様をいじめているわけではないです。(まぁ、透析患者様の悪口を影で言うようなスタッフは医療従事者としてどうかと思いますけどね。)

例えば、患者様が『昨日はバナナ2本も食べちゃったー!』とか言ってたら大抵のスタッフは患者様に厳しく注意します。血中のカリウム濃度が上がりすぎると、高カリウム血症で最悪の場合、心臓がとまりますからね。
末期腎不全の患者様が生きることを選択して透析をしているわけですから、健康的に生活を送ってもらうために、厳しくなってしまうこともあるんです。

でも、相談してくれたあなたの感覚はとっても正しいと僕は思います!
厳しい指導を続けていると、なんだかエラそうになってしまうんですよね。一部の透析スタッフは。
穿刺という行為も要因の一つとしてあるんじゃないかなと僕は思っています。
僕は透析室での業務は嫌いではありませんでしたが、そういうスタッフは嫌いでした。
患者様との信頼関係があっての仕事ですからね。患者様から学ぶこともたくさんあり、お互い助け合っているという気持ちが大切だと思います。

患者様のことを大切にされているので、転職されてもきっとうまくやれますよ!
頑張ってくださいね!

透析室の勤務は朝早いし、夜は遅い。残業つかない。休みが少ないのはどうして?

透析治療に携わっている方なら説明不要かと思いますが、一応説明しておきます。

夜間透析を実施している透析クリニックや透析病院の多くが変則労働時間制という形態で働いていると思います。

変則労働時間制とは月単位や年単位で、労働時間を計算できる制度です。

“1週間で40時間、1日8時間勤務”が法定労働の基準ですが、この枠からは外れた働き方ができます。

理由は、月水金は3クール(一日3回患者入れ替えがある)、火木土は1クールといった形態を採用している施設が多いからです。

午前の透析患者様が入室する時間に合わせて早く出勤し、夜間透析が終わった時間に帰ることもあります。
そのかわり、火木土は1クールで午前のみ透析なので、昼からは帰宅できたりします。

例として4週間分(1ヶ月分)の勤務を表にしてみました。

勤務時間第1週第2週第3週第4週


12h8h8h8h
6h6h6h
8h10h8h
6h6h6h6h
8h10h12h8h
6h6h6h
合計40h30h48h42h
月合計160時間勤務
休日 7日

このように日によって働く時間が全然違うのが透析室での勤務ですが、月に法定労働の160時間を超過していなければ、1日で12時間働いても問題ないですし、6時間の勤務だからといってお給料が減らされることもありません。

深夜から早朝(午後10時時から朝5時)に勤務時間が重なる場合は労働基準法 第37条 第4項によって割増賃金が支払われます。

透析室は休みが少ない!?まとまった休みをもらえない!どうして?

透析患者様の殆どが、週に3回以上透析をしています。

祝日、盆や正月、ゴールデンウィークだって関係ありません。

透析をスキップしてしまうと、水分を排出できないことによって心不全を起こしたり、高窒素血症、電解質異常など様々な合併症がおこりますね。

なので、祝日だからといって病院を閉めるわけにはいかないですし、普段と同じだけのスタッフが必要とされます。

一般職や通常勤務の看護師さんやコメディカルよりも働いているように思いますよね。

いつも同じだけの人員が必要なため、人員不足の施設では長期休暇を取ると他のスタッフが休めないなんてこともあります。

こんな透析室(クリニック)だったらすぐに辞めるべき!

慢性維持透析の特性上、透析室ではスタッフ間の人間関係だけでなく、患者様同士、患者様とスタッフのトラブルもすくなくありません。

今回は、こんな環境ならすぐに辞めて転職すべきと思うポイントをお話しますね。

同意できる!と思った方はまともな透析看護ができる病院や透析看護以外の看護の道が向いています

同じことやってしまってる。。。という方は透析看護自体が向いていないかもです。
その環境で不満が無けれな止めませんが、一度立ち止まって、看護師としての自分の役割を考えてもいいかもしれませんね。

私の実際の体験談を踏まえてお話しますので、ご参考になれば幸いです。

いつも患者様の悪口で盛り上がる

もうこれは、問題外!

自分勝手が過ぎる患者様はもちろんいます。でも、透析室で働く私達の仕事は透析看護です。

週に3回も、しかも16G前後の太い針を2本も刺されて、さらに4時間から6時間は透析室に拘束される患者様を思ってください。
さらに患者様は食事制限、水分制限、運動だって軽いものしかできません。

少しくらい、勝手なことを言いたくなるし、穿刺に失敗されたら怒りますよね?

それに対して一致団結して悪口を言っているようでは、透析看護はつとまりません。

穿刺や検査結果などからの食事指導、除水設定だけが看護では無いですよね。

慢性維持透析を受けている患者様の苦痛はかなりなもの。
腎臓の疾患(ネフローゼや糖尿病性腎症など)、末期腎不全の透析患者様は腎移植以外、死ぬまで付き合う重い病気と闘っているのです。しっかりと受け止めて、ケアしていきたいですよね。 

患者様よりスタッフが偉いと思っている。

透析室は閉鎖的な空間で、1フロアで何十人も患者様が透析を受ける施設もあります。

何を勘違いしているのか、患者様を見下し、自分が偉いかのように振る舞うスタッフがいます。

穿刺をするから偉い?厳しい指導をするから偉い?
患者様とスタッフのトラブルで一番多いのが、”口の聞き方やエラそうな態度”です。

まるで映画に見るような看守と囚人の構図が出来上がっている施設だってありますね。

そういうスタッフが一人でもいて、誰も指導できないなら他のスタッフにも感染してしまいます。

お互いの立場を履き違え、